日本の工業が遅れを取る理由を垣間見た
不肖、私も今日からニートを卒業して無職にランクアップ。
なぜなら、今日はある企業の面接日だったからだ。
試験の一環として、CADの操作ができるかどうか、というものがあった。
こんなもの前職でもすぐに理解できたから余裕余裕、と思っていた矢先…
「あれ?バージョンが古い?」
前職の初心者でも見やすいCADとは異なり、なんかごちゃごちゃしている、ショートカットが出来ない、角度入力も覚束ない…
面接官の方にあまり出来が良くないようだ、と聞かれたので素直に前職で使っていたCADとは違って仮想線のコマンドが見当たらなかったことを話すと、CADのバージョンが古いようだった。
なら仕方がない、と帰路につきシャワーを浴びながら気づく。
「もしかして、日本の産業が遅れている一端はこういうところにあるのでは?」
よくよく考えると、技術屋を名乗るなら、最新の情報に疎いようでは話にならない。
この前提が正しいのなら、ツールですら最新でないのなら遅れていてもおかしくないのでは?と。
減価償却いっぱいまで機材を使おうというのなら、作業効率はいつでも最新の機材にアクセスできる他者に劣っていてもおかしいことはない。
使い手がどんなに優秀であってもこれを覆すのは困難で、例えるなら、競技用に開発された靴を履いて走る凡人は、クロックスを履いて走るボルトに勝ってもおかしいことではないだろう。
経費を削減して古い道具を使う、というのはそれだけ致命的なのである。
経費削減教が日本に蔓延る限り、日本の産業が他国に敵うのは難しいだろう。
(そして、今後はどの業界で戦うか、が選択されるべきであって、凡百の業界ならば最低限の投資を惜しむようでは生き残るのも難しいだろう)